株式会社エコニクス 顧問
多田 健司
最近、私たちの周りで4K・8Kという言葉が氾濫していますがそれって何?という質問が多くなりました。簡単に言うとテレビの解像度の事で、解像度が高ければ高いほど高画質で、細かい表示が可能になるということです。
従来のアナログ画素数(SD)の倍以上で、ハイビジョン(HD)、その上がフルHD(2K)、その倍が4K、その倍が8Kと呼ばれるものです。ハイビジョンという言葉は地デジが始まった頃(2003年導入)ですが、北海道(2006年導入)では10年も経たないうちに、8K・VR(バーチャルリアリティ)という時代がやってきました。
カメラ(モニター)が高画質になると、内視鏡による癌細胞の発見や顕微鏡による生物分析の精度が上がり、微妙な環境の変化を監視する業務に役立ちます。反面、顔の皺も白髪の一本一本もクリアになりますので、誤魔化しはききません。
撮影の手段もアナログからデジタルに移行することにより、化学から電気・電子工学に変化してきました。フィルムの消費と電気の消費ではどちらが環境への負荷が大きいのでしょうか?
当時、高価なフィルムカメラを『清水の舞台から飛び降りる』思いで購入したものですが、今では100円、200円というあり様です。フィルムカメラという道具が、飾り物になっています。
カメラが変わるは、パソコンのOSは変わるは、編集ソフトは変わるは、視聴のためのテレビも変わり、そのたびに古い機械は全てゴミとして処分しています。
映像は綺麗になって、環境は汚れてしまうのでしょうか?
私たちは、何を後世に残すのか、その現実を綺麗な映像で残します。