株式会社エコニクス 環境技術部
小山康吉
新聞やテレビ、SNS等から「SDGs」という言葉を目にしたり、耳にしたりという機会が日に日に多くなってきているという実感があります。
「SDGsとは」というお話は、以前、Econews Vol.309にて紹介しましたので割愛いたしますが、今回はそのSDGsの取り組みとして、何をすれば良いのかといったお話をしたいと思います。
SDGsの取り組みの主旨や目的は理解し、何か自身でも行動をおこしたいと思っていても、具体的に何をしたら良いのか?といった人はかなり多いのではないでしょうか。
SDGsは「3.すべての人に健康と福祉を」や「8.働きがいも経済成長も」「10.人や国の不平等をなくそう」「16.平和や公正を全ての人に」といった、私達が今後も幸せに生活をおくるための事柄が目標に掲げられています。
従ってSDGsは私達が日々望んでいるものであり、そして実はもっと身近であるべきものなのです。
SDGsの取組みは、個人の行動から始まり、企業(団体)、自治体、国といった、それぞれの立場で行動・施策が展開されることになります。
まずは個人の取組み例として、いますぐにでもできそうなことを列挙したいと思います。
目標 |
行動内容 |
3.すべての人に健康と福祉を | ・バランスの良い食生活をおくる。 ・適度な運動をおこなう。 |
6.安全な水とトイレを世界中に | ・お風呂の水を利用する。 |
12.つくる責任 つかう責任 | ・買い物時にはマイバッグを使用する。 ・外出先でもマイボトルを使用する。 ・食材の無駄遣いや食べ残しをしない。 |
13.気候変動に具体的な対策を | ・使っていない電源をOffにする。 ・冷暖房の温度設定を適切にする。 |
14.海の豊かさを守ろう 15.陸の豊かさも守ろう |
・エコラベルの商品を購入する。 |
これらはすぐにでも行動に移せそうですし、実は既に日常的に行動している人達も多いかもしれません。
このように個人の取組みは、「私が」持続可能でより良い生活を送るためにといった視点で考えて行動に移せば良いのに対し、企業では「私達が」といった視点で考えていくことになります。
企業がSDGsに取り組むメリットとしては、一般的には以下のように言われています。
・企業イメージの向上 ・社会の課題への対応 ・生存戦略になる ・新たな事業機会の創出 |
企業の場合には、業種や企業規模、立地環境等によっても取組み内容が変わってくると思いますし、企業の理念や方針により取組み内容が大きく変わってくるかもしれません。
ここで企業の取組みとして、面白いと思うものを何例かご紹介します。
取組み1:【象印マホービン】未来へつなぐ、私たちのマイボトル |
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取組み2:【合同会社南部どき】次の世代に誇れる故郷を残す (https://nanbudoki.com/) |
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取組み3:【シャボン玉石けん株式会社】石けん系泡消火剤の研究・開発 (https://www.shabon.com/approach/index.html) |
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取組みとして重要なことは、SDGsを経営に統合して事業を展開し、企業活動の一部として取り組んでいくことではないかと考えます。
弊社は環境に関することを事業にしているため、SDGsのうち特に「3.すべての人に健康と福祉を」「6.安全な水とトイレを世界中に」「13.気候変動に具体的な対策を」「14.海の豊かさを守ろう」「15.陸の豊かさも守ろう」の取組みに対してお手伝いすることが可能です。
提供できる |
実施の理由 |
対象業種もしくは対象施設 |
水質分析 |
・排水基準が設定されている |
製造業(食品、金属、紙、肥料、繊維製品、化学工業製品、石油化学製品、ガラス、医薬品)、洗たく業、と畜業、印刷業、自動車関連、砕石業、鉄鋼業、金属加工業 |
作業環境測定 |
・一定量以上の化学薬品を取り扱っている |
特定化学物質(第1類物質および第2類物質)の製造、または取り扱う屋内作業場 |
ばい煙測定 |
・大気汚染物質の排出基準が設定されている |
一定規模以上のボイラー、廃棄物焼却炉、ディーゼル機関、ガス機関 |
騒音振動測定 |
・著しい騒音が発生する設備が稼働している |
指定地域内において特定施設(金属加工機械、空気圧縮機および送風機、破砕機、摩砕機、ふるいおよび分級機、織機、建設用資材製造機械、穀物用製粉機、木材加工機械、抄紙機、印刷機械、合成樹脂用射出成形機、鋳型造型機)を設置する工場・事業場 |
臭気測定 |
・規制地域内で特定悪臭物質または臭気指数の規制基準が設定されている |
規制地域内の全ての工場および事業場 |
持続可能な漁業 |
・適正な資源の管理や育てる漁業をおこないたい |
水産業、食品加工業、食品販売業(メーカー) |
緑化事業 |
・自社工場や社屋敷地等にて生物多様性への配慮の観点から実施 |
建設により自然環境が消失した施設 |
持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現へ向けて、2030年までに17の国際目標を達成すべく、世界で本取組みが進行しています。それぞれの主体が各々の立場でSDGsを考え、そしてそれらの積重ねや継続が目標の達成に繋がっていくと思います。
弊社もSDGs宣言をおこない、世界の一員としてこのSDGsに取り組んでいます。SDGsにおける環境面や生態系に関する疑問や相談、お困りのこと等があれば気軽に弊社にご相談ください。