自然環境部 陸域担当チーム
米田 豊
国有林の分収林制度により弊社がオーナーを務めるエコニクスの森林(以下、エコ森林)は、2024年9月に生物多様性の保全が図られている区域として環境省の「自然共生サイト」 に認定されました。
その後、2025年4月に自然共生サイトを法制化した 「地域生物多様性増進法」 が施行され、この度、弊社のエコ森林を含む201か所が本法に基づく初めての自然共生サイトとして認定を受け、2025年9月30日に「令和7年度 自然共生サイト認定式」が行われました[1] 。

なお、「地域生物多様性増進法」施行の経緯については、エコ森林通信vol.41(「地域生物多様性増進法」が施行されました! – 株式会社エコニクス) [2] をぜひご覧ください。
🌲エコ森林の概要
エコ森林は、札幌市街地から車で約1時間、札幌市南区の標高約600~730mの南東向き斜面に位置する国有林(自然林)です。植生は針広混交林であり、主に落葉広葉樹のダケカンバやミズナラ、常緑針葉樹のトドマツが生育しており、胸高直径60~80cmの大径木や多様な動植物が確認されています。
林野庁の分収林制度「法人の森林」における既存の森林を整備する分収育林として、地球温暖化防止や水源涵養、国土保全、生物多様性の維持等に貢献するため「不伐の森林」として弊社で保有し、1995年よりエコ森林での活動を行っています。
🌲エコ森林の活動目的 ・内容
エコ森林の活動は、自然環境の保全・形成ならびに地域社会への貢献に資するとともに、人々と自然とのふれあい、社員相互の親睦と緑化思想の高揚を図ることを目的としています。この目的を果たすために、定期的な動植物モニタリング調査のほか、森林開き・観察会などを実施し、その調査結果や活動内容を土地所有者である北海道森林管理局へ報告するとともに、弊社ホームページなどを通じて情報発信しています。
🌲エコ森林が認定されたポイント
地域生物多様性増進法では、「生物の多様性の増進」とは、生物の多様性を維持し、回復し、または創出することと規定しています。エコ森林では、「既に生物多様性が豊かな場所で生物多様性を維持する活動」の計画が認定を受けました。弊社は、今後もこの活動を継続することで、生物多様性の増進に貢献します。
🌲自然共生サイト認定支援サービス
生物多様性を維持する活動として自然共生サイトに認定されると、その活動場所が保護地区との重複を除きOECMとして登録されます。また、生物多様性を回復・創出する活動として認定を受けた場合は、認定後における回復・創出活動により生物多様性の状態が豊かになった時点でOECMとして登録されます。OECMとして国際データベースに登録されると、CSRの向上のみならず、TNFDの取り組みにも繋がります。
弊社では、専門性の高い自然環境の調査・解析・評価・計画に関する技術や自然共生サイト認定の実績を活かし、自然共生サイトの認定支援サービスを展開しておりますので、ご興味のある方はぜひご相談ください。
[1]地域生物多様性増進法に基づく「自然共生サイト」の認定(令和7年度第1回)について. https://www.env.go.jp/press/press_00761.html
[2]エコ森林通信 vol.41「地域生物多様性増進法」が施行されました!. https://econixe.co.jp/ecotopics/「地域生物多様性増進法」が施行されました!/
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